とあるケイタリングのコースメニューのパスタ料理
日本ではすっかりイタリア料理が定着しましたね。
中でも子供から大人まで大好きなのが、
パスタ料理
ですよね!
そんなパスタ料理を、イタリア料理歴30年(くらい)のイタリア帰りの私 “シェフ” がご家庭でも簡単に美味しく出来ちゃうプロのコツを呟いちゃいます。お気軽にどうぞ‼︎
イタリア料理il Vivoのパスタソース
目次
1.プロが使うパスタ選びのコツ
一言でパスタと言っても膨大な数の種類とメーカーがあります。その辺の細かい選び方や食味などは別の機会に詳しく呟きたいと思います。
日本でパスタと言ったら先ずスパゲッティですね。スパゲッティも太さによって名前が違ったり、相性の良いソースが違ったりと様々。
分かり易い違いとして、生パスタと乾麺がありますが、イタリアでスパゲッティを好んで食する南イタリア(ナポリの方)では乾麺が多いです。日本でも殆ど乾麺ですね。
稀に生パスタのスパゲッティもありますが、全く食感などが違うので、その紹介はまた別の機会に。
イタリアでは乾麺の材料は“デイラムセモリナ100%”と決められていますので、そこはどのメーカーの物を選んでも変わりはないと思います(品質の良し悪しはあると思いますが)。
そこで違いが出てくるのは
パスタの製造工程
です。
通な方には知られている情報ですが、スパゲッティは捏ねた生地をトコロテンの様に押し出して作ります。
(小麦粉と水等で捏ねて出来た生地の事を総称して“Pasta “と呼びます。なのでお好み焼きやクレープなどもパスタと呼べます)
その時に、押し出す穴の開いた型を”ダイス“と呼びます。
このダイスが大事なんですね。
テフロンダイス
と
ブロンズダイス
の2種類があります。
テフロンは、最近フライパンなどの材料に使われているので、もう聴き慣れていると思います。
いわゆる、くっつきにくいダイスです。
なので、出来上がったパスタの表面もツルツルの滑らかな仕上がり。
代表的なメーカーで言いますと
バリラ
等があります。
一方、ブロンズとは”銅“です。
昔ながらのダイスで、テフロンに比べると押し出す時に抵抗がある分、表面がザラザラに仕上がります。
代表的なメーカーだと
ディ チェコ
ですね。
どちらも日本のイタリアンレストランでよく使われているビッグメーカーです。
もちろん、どちらも美味しいので、簡単に特徴を説明しましょう。

テフロンダイス
ブロンズダイスに比べ、硬く、滑りが良い為ダイス自体に耐久性があります。その為、新しいメーカーや格安のメーカーが使っている事が多いです。
デュラム小麦の品質や、パスタの乾燥方法にもよりますが、比較的硬めの食感。
表面が滑らかな分、チュルチュルっとした食べ応えはこちらの方があります。
ブロンズダイス
テフロンに比べると材質が柔らかいので、ダイス自体の耐久性が低いです。なのでメーカーも管理が大変で、ダイスの交換を余儀なくされます。
前に、新宿のレストランで使っていたナポリの
Tamma
というメーカーはロットが変わると茹で時間が若干変わるほど麺の太さに違いが出ます。それくらい「ダイスが減るのが早い」とメーカーの人が言ってました(味は素晴らしく良かったですが)。
では、何でこの扱いにくいダイスを使っているのかと言うと、この表面のザラザラにソースが絡み付くので味が乗り易い利点があります。
実際、ブロンズダイスを使っているメーカーは大手よりも昔ながらの伝統的手法にこだわったメーカーさんが多いです。
なので、若干お値段も高くなりますので、その辺は皆さんのご判断で…
因みに私は、ブロンズダイスのパスタを好んで使います。特に
ディ チェコ
は比較的安価だし、手に入れ易いのでよく使います(より美味しいパスタもあるのですが、やはりお値段が…)。

テフロンダイスか、ブロンズダイスか、だけでは決められないですが、ひとつの目安として覚えておくと良いですよ。
見た目でも違いが判りますのでご参考に。
見た目がツルッとしていて、少々表面の色が暗めのブラウンっぽいのがテフロンダイス
表面に白っぽく粉が吹いているようで、ザラッとしていて、明るめの黄色っぽいのはブロンズダイスです。
ま、例外もあると思いますので、あくまでご参考にに。


奥伊勢の素材で作ったご当地パスタソースです